世界

  神の記憶・神話によると、神々は神界のほかに、大地を作りそれを管理させるために精霊たちを創造した。あるとき、神界で小さな罪を犯した2組の天使は翼と殆どの力を封印されて、地上に追放された。人の誕生である。地上には、人と精霊と精霊の眷属である動物達、そして元天使である人が仲良く暮らしていたという。しかし、神に対し罪を犯す天使、精霊に対して罪を犯す人は少なからず居た。再び地上に追放するわけにもいかず、かといってその場にとどめる事も出来なかった。そのため神々は冥界と、番人を作り、そこに罪を犯した天使・人に罰を与え、追放した。魔界が出来るそのときまで平和な世界が続いた。

 魔界は、冥界のよどみから生まれた。冥界は魔界に飲み込まれて魔界になった。番人は、魔界で力尽きた。魔界の住民は、大地には興味を示さなかった。真っ先に興味を示したのは、神界だった。この事により、神界を舞台とした魔界に住む住民<魔族>の侵略戦争が始まった。これが、神魔大戦である。この大戦は、一部の精霊の反乱もあって、神界と魔界の両方の世界に多大な被害を出して終了した。精霊の反乱に危機感を覚えた神々はかつて地上に追放した天使の末裔である人間の一人に力を与え、精霊と協力することで奇跡の力を発揮できるようにした。精霊には、人間と協力しないと奇跡の力を発揮できないようにした。

 そして、長い年月が流れた。奇跡を行使できる人間が多くなり、精霊たちにも神に対する危機感が生まれた。精霊たちは、自らの力を集めて聖霊を生み出た。聖霊はその身を引き換えにして精霊界を創造した。精霊界には、力のある精霊が全て移り住んだ。

 精霊界が出来てから少ししたころに、第二次神魔大戦が起こった。この大戦は、精霊界に来ていた勝利の神を除いた神々と全ての魔族が壮絶な死闘を繰り広げた挙句に、神界と魔界の二つの世界を消滅させて終了した。魔族は全滅する間際に魔の因子を大地と精霊界に撒き散らした。

 ここからは、人と精霊の記憶である。精霊界は今、勝利の神が精霊王として、統治している。精霊界と、大地に撒き散らされた魔の因子が起こした悲劇に7年前の人魔大戦がある。精霊界は、一人の人間が紛れ込んだために、原因である魔の因子は、全て消滅させることに成功した。大地では、人々は戦争をしていたが、魔の因子の出現でそれどころでは無くなり、その戦争は終結。精霊と協力した人間が、なんとか魔の因子を退けたものの人の人口は半減した。それに加えて、魔の因子の消滅までは出来なかった。各国はその国の民と協力して、協力して身を守るために才能のある人を鍛える場所<学院>を作り、また来るであろう、魔や他国との戦いにそなえた。そんな世界の物語。

 時代的には中世をイメージしていますが、なんだか程遠いかもしれません。

 

奇跡(の力)

 人がこの力を行使するのには4つの要素がいる。

 一つ目に守護精霊の存在。この存在が無ければ、人は奇跡は行使できない。基本的に一人につき一人の精霊が付く。守護精霊は自然界に存在する精霊、または、代々一族が契約してきた精霊に契約して初めて守護精霊となる。相性が悪い、容量(キャパシティ)が足りない、と精霊とは契約できない。奇跡を行使するときは精霊に詞を詠うことで精霊から力を借りる。

 二つ目に容量(キャパシティ)の存在。容量とは奇跡を行使する人間の魔力のこと。これは、生まれつき容量が変わることは無い。例外として、死を体験つまり臨死体験をする、常に容量を空にする、この二つの行為で容量が増えるが、前者は危険。後者は容量を空にすると気絶してしまうので、常に空にすることは出来ないし、空の状態が維持できなければ効果は無い。どんな人にも容量は存在するが、一般の人たちは容量が奇跡を起こす絶対量に足りていない。逆に容量が大きすぎると、生きていくことが困難になるが、普通は生まれてきて容量が大きすぎることは無い。魔力は休息をとることで回復する。

 三つ目に回路(サーキット)の存在。奇跡を行使できる人の体の一部に力を集めれる場所のことを言う。それ以外の箇所では力は行使できない。基本的に体の一部に存在する。回路には生まれついての強弱があり、それの強さは変化する事は無い。回路は力を行使すると、守護精霊の属性の色に輝く。基本的には回路は拡大したり、増えたりしない。例外として原形をとどめないくらいの大怪我をしたときに、回路が新しく出来たりする。出来た回路の強さはもともとある回路の強さと同じである。

 四つ目に媒介と詩の存在。媒介が無ければ、奇跡は行使することは出来ない。媒介は、その人の回路の場所・強弱、守護精霊の属性・性質・性格によって人それぞれの媒介を持つ。水からはじまり、武器、日用品までその幅は広い。媒介が何でも良い、または無いはまれな事。基本的に、得物が多い。詩は力を増幅する役割を果たす。詠わなくても奇跡を行使できるが、威力が格段に落ち、容量も多く消費する。

 この四つの要素が揃って初めて奇跡が行使する事が出来る。奇跡の性質はその守護精霊によってまちまちである。威力は、行使した人に依存する。

 

契約

 一生涯につき、一人の精霊が基本で、ほいほい精霊を変えることは出来ない。ただ、例外があって、精霊の性質・性格が似ている、もしくは、一人だった精霊が二つに分裂したものは、契約が何らかの原因で断ち切られても、また新しく契約が出来る可能性がある。ちなみに代々契約している契約は、祖父母が孫に受け渡すのが一般的。

 

精霊

 大地に存在するどの精霊も口下手、かつ無口、かつ恥ずかしがりや。自然界に存在する精霊は、認めた相手としか契約はしない、そもそも契約する事すら稀。代々一族が契約してきた精霊は気に入った一族としか契約はしない。精霊にはいろんな種類があり、契約した人間で精霊に認められる、または特別な才能がある人以外には見えない。

 

容量の大きさ・魔力

 この世界では大本の先祖は天使になるわけで、その天使の血が濃く現れていれば、魔力の容量が大きくなる。つまり、先祖がえりの人程、容量が大きくなる。魔力は一般の人でもそうでなくても体を動かしていたら少量だが必ず消費する。消費する量は各自異なる。個人差があり、容量が多い=多く奇跡が行使できるという訳にはならない。体質によっては、魔力をほとんど消費せずに奇跡の力を行使することが可能な人も極まれにいる。

 

詠唱

 奇跡の力を行使するには詩を精霊に捧げないといけない。精霊には系統は水・冷気、火・爆発、風・電撃、土・振動、光・再生、闇・破壊、月・幻惑、樹・癒し、の8系統にその他。精霊によって系統が決まっていて、同じ系統の普遍的な詩つまりは、基本的な奇跡の力(火の精霊で火の飛礫を目標に放つなど)の詩は同じになっている。そのほかにもオリジナルの詩がある。基本的に詠唱が無いと奇跡の力は行使出来ないが、魔力を上乗せできる人ならば詠唱無しで行使できる。ただし、威力は格段に落ちる上に魔力を普段よりも多く消費する。ただ、詠唱が無い分早く奇跡の力を行使できる。詠唱は基本的に止まっている状態で詠唱しなくてはならない。そのリズムや調子が崩れると詩が成立しないため、奇跡の力が行使出来なくなる。

 

精霊界

 大地と違うときの流れ方をする世界。行き来は基本的には出来ない。精霊界に居る精霊は基本的にお人よし、かつ穏やか。現在は神の生き残りである、勝利の神が統治していて平和である。

 

大地 

 人々と地上に住んでいる精霊が住んでいる世界。精霊界の存在は確認していないが、そんな存在があるのではないか?という仮説を立てている。現在は、国ごとに能力者を育てて魔の因子と戦っている真っ最中。

 

神遠(カノン)

 万年雪の土地柄などから、最も神の加護から離れた土地ということでこの名前が付けられた。統治しているのは第14代目大統領の倉田達弥。民主制の国で、大統領の下に評議会がある。民衆は評議会のメンバー11人を投票で決め、その中の代表を大統領として選出している。他の国とは龍の口といわれる一本道以外に行き来できないほど厳しい地形の中に国がある。

 

退魔機関

守護者と護衛隊の二つを指した言葉。

 

守護者

 独自に国民を守る集団。基本的に大統領の権限でしか動かないが大統領の命令が理不尽なときには動かない。それに加えて独自の判断で動くときもある。行動の指針は組織の実力者が会議をして決定する。学院の卒業者でも入れる人物なかなか居ない。性格・実力・行動力が認められないと入隊できない。もとは、7年前に元々この国に住んでいなかった人たちで作られた自警団。

 

護衛隊

 国を守る軍隊。大体が学院の卒業者で構成されている。行動は、大統領の判断が評議会が了承したとき、又は議会の判断に大統領が了承したときに行動を開始する。守護者との関係は悪くない。元々神遠に有った守備隊を補強した隊。この国に住んでいた人たちで構成されていたが、学院が出来てからその卒業生で構成されるようになった。

 

防人(さきもり)

 護衛隊に所属する人たちの略称。

通称、学院 正式名称、神遠国退魔機関能力者候補育成訓練所

 正式名称が長ったらしいので皆、学院と呼ぶ。この学院以外に、通常の教育を受ける場所がある。 学院は魔の因子に対抗出来る能力者育成する機関。実力主義の場所で、年齢が幼くとも、各分野での実力があれば、就学は可能。ただし、試験は同じ物をするので難易度があがる。

 

学院生

 有事の際は独自の判断で戦闘に参加する事が許可されている。大抵は守護者の指揮下に入る。一部の人たちは当番を作って自警団もどきな事をしている。

 

二つ名

 実力がある者に対して送られる名前。二つ名があるということは強いという証拠。

 

通称

 なにかの名称がその人をぴったりと表す言葉。あまり名誉な事ではない。

 

 

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